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研究者仲間の間では、アイデアや考えを書き下ろすことの難しさがよく議論されています。研究の終了後、その成果をペンで書き下ろそうとする際、あたかも手が麻痺したようになり考えが心に浮かんで来ないことがあります。殆どの研究者達は、それは論文作成者への壁と云う皆に共通の問題であることを知りません。

論文作成者への壁

壁とは論文作成者が経験する多分に心理的な壁です。また、そのような壁はないと云う心理学的な研究も幾つかあります。しかしながら、殆どの研究者達が経験する壁と云う事実は否定できません。その主たる要因の一つは不安であり、それは論文の作成者が世界標準の英語に精通していない場合は深刻です。

壁を乗り越える 

この壁を乗り越えて予定時間内に論文を完成させるには共通の方策があり、豊富な経験を持つ研究者はそれに従っています。

他者と共に作成する:論文を完成させると云う気持ちを維持するために、論文作成やそれを支援するグループに入るのは非常に良いアイデアです。それは根本要因である作成者の不安を軽減して論文作成を励ましてくれます。グループ内に居て書く、進捗度を話し合う、作成目標とその成果を共有することで、よりうまく書け、創造性を高めることができます。他者と共に書くことで現実的な目標設定ができ、書くことに専念する時間も作り出せます。助言や指導を受けることも不要になるかも知れません。

1日に論文作成だけの時間を作る:1日のある時間を書くことだけに取っておけば、毎日書けて壁を避けられます。書く時間は午前中が最適で、新鮮な気持ちで創造性も高まります。従って、注意をそらすe-mailのチェックやインターネットで検索する前の午前中に書くようにします。大事なのは、毎日、たとえ15分でも書く、それから書く時間を徐々に増やして行きます。

原稿:先ずは心に浮かぶ事を、文法や英語表現の正確さは気にせず、何でも書いてみます。最初は論文に入れたいアイデアや内容をメモしておき、それ等に磨きをかけて行き最終版に反映させます。

以上のことから、論文作成者への壁は心が作り出し、それは冷静になる、集中する、一貫性を保つことによって避けることができます。論文作成は予定通りに完成し、必要なデータは失われず期待通りの水準に達すると脳に思い込ませれば全てうまく行きます。